[えあこn日記]

90nmで製造されるSH-Mobile3 / 2005-10-03 (月)

「なおっき」さんのぶろぐを拝見したところ、willcom新端末のCPU比較があったので記載。
http://naokki.com/etc/mt/archives/2005/10/wx310300ah-k300.php

ルネサスの「SH-Mobile3A」プロセッサが搭載されることが判明し、にわかに盛り上がっているwillcomの新端末「AWX310K」。
京セラが京ぽんに引き続きてがける期待の新端末だ。
CPUと聞くと、やはり気になるのがプロセスルール。製造プロセスがすべてではないが、どの程度の世代のものか大体の指標にはなるだろう。

■90nmで製造されるSH-Mobile3
SH-Mobile3は90nmで製造されているらしい。製造Fabは不明。

90nmというと、prescott以降のPentium4、Winchester以降のAthlon64が90nmで製造されていることが知られていると思う。
なお、SCEのPSPのチップも90nmだ。(アーキテクチャはMIPS系らしい。)これは九州で製造され、90nmの立ち上げ自体はかなり早かったことが印象的である。
prescottや、winchesterが量産出荷された時期を考えれば、昨年末に既に大量出荷されていたことは、大変なことだと思う。

さて、SH-mobile系の他プロセッサは、調べたところ以下の通りであった。

「SH-Mobile1」(133MHz、0.18μmプロセス) 初代京ぽん「AH-K3001V」
「SH-MobileJ」(120MHz、0.18μmプロセス)
「SH-MobileV」(133MHz、0.15μmプロセス)
また、調べ切れなかったが、「SH-Mobile2」というプロセッサも存在し、恐らくこれは0.13μmプロセスで製造されていると思われる。
よって、「AWX310K」は初代京ぽんのプロセッサから比較して、3世代進んだプロセスルールのCPUを搭載することとなる。

では、プロセスルールの微細化が提供するものは何か。よく言われるのは、
・ダイサイズの縮小
・消費電力の低減
・動作周波数の向上

などである。他にもあるかもしれないが、まぁいいやってことで。

・ダイサイズの縮小
ダイサイズが縮小すれば、実装面積が少なくなる。携帯電話など大きさが限られるmobile系には有効だろう。
ただし、後述するツインCPUのアプローチを破棄したことから、恐らくダイサイズはそんなに変わらないのではないかと思う。
実際にどれくらいの大きさか知らないので、なんともいえないけれども。

・消費電力の低減
データシートを見れば明らかかと思うが、以下の通りとなっている。

「SH-Mobile1」
内部:1.4~1.6V,
外部:2.7~3.6V

「SH-Mobile3A」
内部:1.1~1.3V,
外部:2.5~3.3V
または 1.65~1.95V

駆動電圧が下がっていることが良くわかると思う。
結果、高周波数で動作しても、全体の消費電力は低減するか、やや増大する程度であろう。多分。

・動作周波数の向上
データシートを見ると向上しているのがわかると思う。
「SH-Mobile1」120Mhz 156MIPS
「SH-Mobile3A」 216Mhz 389MIPS

初代京ぽんでは、ややダウンクロックして使っているようですね。
なお、動作周波数だけがCPUの性能を測る指標ではないことは、P4 vs Athlon64の結果が証明しています。
わずかな周波数UPでMIPSがこれだけあがるということは、大変優秀な処理をしているのでしょう。


■従来と異なるアプローチを採るSH-Mobile3
SH-Mobile3はシングルCPUらしい。と、書くと当たり前のように聞こえるが、従来のSH-Mobileプロセッサは、ツインCPU構造をとっている。
通信を司るベースバンドチップとアプリケーションプロセッサが相当するらしく、私も初めて知った。
これに対して、SH-Mobile3はシングルCPUとなる。では、何が違うのか?

・スーパースカラーの搭載
詳しい解説はとても出来ないが、簡単に言うと、1クロックあたりで複数の命令が実行できる仕組みである。
どれくらい違うかというと、PentiumとPentium Proぐらい違う。
といってもわからないと思うので、ケンシロウを例にすると、

@スーパースカラー非搭載→「あたぁ」
   1クロックにつき、1つの秘孔しか突けない。
@スーパースカラー搭載 →「あーたたたたたた!うおわっちゃー!!」
   1クロックにつき、沢山の秘孔が突ける。強力。

以上から、SH-Mobile3は2命令が同時実行可能なため、「あたたぁ!」になる。ちょっと弱いか?

これにより、命令の処理速度が向上し、処理がすぐ終わるため消費電力も少なくなることから、1CPU化も可能なのだと思われる。多分。


・SH4(ドリキャスのプロセッサ)と同じバスの採用
64ビット幅?のSuperHywayバスを採用し、スプリットトランザクションバスとなっているらしい。
リクエストとレスポンスを分離し、リクエスト送信後はリクエストバスは開放される。これによりバスを占有することなく効率的な処理が可能になるのだと思う。多分。


■俺はどっちを買うのか。
当初は、三洋の「WX310SA」を購入しようと8割がた決めていた。
だって、Java搭載だし2.4インチ液晶だし。ブラウズするならやはり画面が大きいほうがいいのである。
あと、ネオ京ぽんが微妙にもっさりぎみだという前評判もあったので。

しかし、プロセッサを知ってしまうとそうは行かない。
「WX310SA」に搭載されるのは「SH-MobileJ3」であり、同じ3系でも位置づけとしてはミドルレンジに当たるものだ。
比べて、「AWX310K」に搭載されるのは、ハイエンド向けの「SH-Mobile3A」。
スペック重視の俺としては、車で言えば、スターレットとクラウン位の違いがある。

というわけで、ネオ京ぽん「AWX310K」を購入することに決定!
何色がよいかな~~♪


なお、こちらのサイトを非常に参考にしました。っていうか、そのままか。
http://plusd.itmedia.co.jp/mobile/articles/0407/26/news011.html

・ルネサスのデータシート
http://japan.renesas.com/fmwk.jsp?cnt=press_release20050208.htm&fp=/company_info/news_and_events/press_releases/&title=

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